2018年04月23日

ペタンク競技の基本について考える(9)円運動と遠心力

前回「安定したペタンクの投球フォーム」の必要性を記しました。

空中、空間にボールを投げたり、打ったりする場合、ボールを転がすのと違い、円運動の理論を無視して只々力任せに投げるのは無謀なこと。骨格や筋肉の損傷、疲労を増すだけでしょう。これはどの種類のスポーツでも共通して言えることです。

ペタンクの投球では、遠心力をどう最大限に有効に利用するかがカギになると思います。ボールを持った腕を前から後ろに振り動かした時、遠心力が働く円運動を身体の中でどう感じ、遠心力が働く円運動の中心を身体のどこに意識するかです。

円運動の中心は、投球する腕の肩口の肩甲骨と上腕骨、鎖骨の交点付近で、動作末端の指先には遠心力が働き、ボールに大きな力が加わって飛んでいくということなのですが、飛んでいくボールの軌跡、放物線を正確にイメージできるかどうかはまた別の課題でしょう。

この投球フォームで大事なのは、何といっても円の中心は投球動作中、特にダウンスイングが始まったら絶対に動かさないということです。何故なら円の中心を動かすことで円運動でなくなり、遠心力が働かなくなるからです。

ペタンクの投球で第一の大事な練習は遠心力が十分に働くよう肩口を動かさないよう腕を前後に振ることに集中することではないでしょうか。
この円運動の中心である「肩口を動かさない」ために、身体の姿勢、投球フォームをどう作るのかが次の課題です。


緑のラインの交差点が円運動の中心点となる肩口の位置

次回に続く。
  


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2018年04月08日

ペタンク競技の基本について考える(8)=重心=

前回Marco Foyot 選手の投球フォームを参考にしようと記したのですが、最近の映像で適切なものがありませんでしたので、フランスで現在活躍中のPhilippe quintais選手のフォームで観てみたいと思います。



バックスイングで後方への腕の振り方は小さいのですが、力強く前方に腕を振り切っています。大きな腕の振りのLocher選手のフォームと大きく異なります。
 
 日本人にとってはバックスイングで腕を後ろに大きく振らない、振れない?投げ方から学ぶのが合理的で判り易いのではないでしょうか。

初心者にペタンクの投球を教える時、経験者は「こうして投げます」とボールを投げてみせますが、腕の振り方、投球フォームはペタンクボールの重さと性質から重心の位置と円運動、遠心力を有効に利用する下手投げが最適な運動姿勢であることを伝えることは少ないようです。

そのため始めの投球ではどうしても体力を使って投球するのでボールを手から放す時、遠心力に負けて身体の重心が前方に動いて踵が上がり、身体が前のめりになり、ボールは手から早く離れて目的点より前に落ちるということがあります。

 体力でなく遠心力を上手に使って投球するにはどうするか、身体はどう効率的に使うのかを習得していくことが上達の一つのポイントになると思います。

この基本となる安定したペタンクの投球フォームの作り方を「ペタンクの投球法・ナンバ投げの術」の書(頒布価格・700円+税)で詳しく書いてみました。参考にして頂ければと思います。お問い合わせ下さい。(makiik@yahoo.co.jp) 


  

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2018年03月22日

ペタンク競技の基本について考える(7)遠心力

ボールを投げる時に身体にかかる運動エネルギーの大きさを理解することで、どのようなフォームが合理的か、有効なのかを知ることが出来ると考えています。

ボールが飛んでいく、放射される時のエネルギーは円運動の遠心力が主要ですので、その遠心力に対応する求心力を自由にコントロールする方法を習得するのが課題です。

遠心力のエネルギーの大きさは重量が一定であれば、角速度と円の半径に比例しますので、ボールを持っている腕をどこまでバックスイングし、どのような速度でダウンスイングし、どの放射角でボールを手離すかで決まり ます。

投球する場合、ひとつにはバックスイングをする腕の高さの位置を一定にして腕を打ち下す速度とボールを放射する角度を調整し、飛距離を決めている選手と、二つには腕を振り下ろすバックスイングの速さを一定にし、後ろに振り上げる腕の高さとボールの放射角を調整して飛距離をコントロールしている選手とがいます。
YOUTUBEの映像 
 https://www.youtube.com/watch?v=ByQ_Le7H7Yc
 この映像の中で、この点に注目して観察すると、その選手のフォームの特徴がわかります。特徴的にフランスの Dylan rocher選手は、常にバックスイングの腕の高さを一定にし、飛距離に合わせて腕を打ち下す速度と放射角を調整して投げています。日本人がlocher選手のような投げ方は出来ませんが、バックスイングを大きくすることの意味合いを知ることが出来ます。

一方、バックスイングは小さいけれど腕を打ち下す速度で飛距離を調整する投げ方ではMarco Foyot選手に代表されるのではないでしょうか。次回、Marco Foyot選手のフォームを観てみたいと思います。


 

  

Posted by ペタンクロウ at 22:42Comments(0)ペタンクの競技

2018年03月15日

ペタンク競技の基本について考える(6)コツ

(前回の投稿に続く)
今、世界のペタンク競技の世界で優れたフランスの選手の投球フォームを観てきましたが、その投球フォームで共通する点は「投球時の肩口のポイント」が安定しているということでしょう。

それは投球時にボールを飛ばす遠心力の運動法則を上手に利用していることなのですが、遠心力を十分に働かすためには求心力、即ち「ボールを手離す直前の腕にかかるボールの重力に耐える力」が必要になってきます。
もし、この求心力が遠心力より小さければ円運動の中心点、肩口が前方に引きずられて動いてしまい、遠心力が小さくなって狙ったボール、地点より前に落下することになります。 

この遠心力に対する求心力を安定させる方法、フォームの作り方が、ペタンクの投球で一番大切な「ポイント」コツなのではないでしょうか。
このテキストのはじめに書いた「ナンバ」のフォームが、このコツの重要な要素と考えています。

この「ナンバ投げ」について「ペタンクの投球法・ナンバ投げの術」として一冊の小書にまとめてみました。僭越で口幅ったいとは思いますが、あくまで私個人の経験と実践を踏まえての拙論を纏めたものです、参考にして頂ければ嬉しい限りです。 頒布しております。メールでお問い合わせください。(Makiik@yahoo.co.jp)
本体価格700円+送料


A5版100ページ・イラスト95図・1冊(700円+税)  

Posted by ペタンクロウ at 19:59Comments(0)ペタンクの競技

2018年03月05日

ペタンク競技の基本について考える(5) フォーム

(前述)のボールを投げる時「腕の動きを大きくする」目的は、ティールするボールの位置がどのような距離にあっても対応出来る投げ方にするためです。

ボールが飛んでいく距離の長短は遠心力の大きさと放射角等で決まります。
では、この遠心力の大きさとは何なのかというと----凡そ角速度と円の半径で決まります。 「角速度」? とは腕を後ろにどこまで振り上げて、振り上げたボールをどれだけ早く打ち下ろすかです。 「円の半径」とは腕の長さですが、実際の腕の長さではなく、円運動の半径として振れる腕の動きの長さになります。

「放射角」とは、ボールを手から離す位置の角度です。
ペタンクのボールを投げる人にとっては腕の長さは一定ですから角速度の増減とボールを手離す角度で距離の長短に対応しています。
この角速度も放射角も円運動が物理的に成立している場合であって、円の中心の位置が揺れ動いて円の中心点でなくなっている時は円運動も遠心力も求心力も働かないということになります。

YouTubeのpetanque で動画を観てください。投球時、身体が大きく動いているように見えますが、円運動の中心である「肩口」は動作の始めから終わりまで動くことなく一定で大きな円運動の動作をしていることに注視してください。

フランスの選手ロシェエ(Dylan Rocher)ロビノ(Stephane Robineau)ラクロワ(Henri Lacroix)スショウ(Philipe Suchaud)キャンテ( Philipe Quintais)フォーヨ(Marco foyot)
https://www.youtube.com/watch?v=jzzsP9_XF7o&t=1525s

 それぞれの選手はフォームが違っていても投球時の肩口のポイントは安定していて動いていない点に注目してください。選手はそれぞれ投球時、遠心力を最大限利用できるフォームを作り出しているのです。
(この続きは)次回にします。   
 


  

Posted by ペタンクロウ at 00:33Comments(0)ペタンクの競技

2018年02月19日

カーリングとペタンク

隣の国韓国では「平昌冬季オリンピック」が開催され、テレビや新聞等で競技の模様が伝えられています。
 オリンピック競技で金銀銅のメダルを獲得するのは大きな名誉だと思います。各選手は並々ならぬ精進努力の一つの成果としてメダルがあり、そこには沢山の人々が関わってきた沢山の逸話やストーリーがあるようです。
 今、カーリング競技がTVで放映されています。日本の選手、チームが活躍していますが、フッーと考えたら、この冬の長い東北でも余りカーリング競技に出会うことは少ないですね。
 競技人口と、カーリングの出来るスケート場が圧倒的に少ないことでしょうね。
 カーリングは氷上競技ですが日中、屋外で気軽に出来るペタンクはまさにカーリングの陸上競技版でしょう。
 カーリングは平面上の競技ですが、ペタンクは3次元の空間競技ですので難易度でいえば、全く別の面白さがあるようです。
 暖かくなったら屋外でペタンクしてみませんか。
的玉とボール




 
  

Posted by ペタンクロウ at 19:20Comments(0)ペタンクと暮らしペタンクの競技

2018年02月16日

フランス映画「リュミエール」を観る

フランス映画「LUMIERE!」を観ました。
ナント、1896年,フランスの南部の港町ラ・シオタと古都リヨンでペタンクのゲームを楽しんでいる光景が映し出されていました。フランスのリュミエール兄弟が発明した今の映画そのものの原型と言われる「シネマトグラフ」という映画のシステムの宣伝ですから、「動き」そのものを映し出すことが主要な目的になっていまして、ペタンクのゲームもルールそっちのけで面白い画像を「みてくれ」の内容になっていて、サークルなんかなしでボールに当てようとオーバーアクションでボールを投げている光景でした。この時代は調べてみると1890年代は日本では日清戦争の時代ですから、その違いに驚きました。ペタンクファンばかりでなくフランスの近代化に関心ある人には興味ある必見の映画でした。
映画「リュミエール」


  

Posted by ペタンクロウ at 00:04Comments(0)ペタンクの競技コミュニケーション

2018年02月11日

ペタンク競技の基本について考える(4) 体幹

ペタンク投球時の下半身の働き、特に骨格と筋肉の動きについて大雑把に書いてきました。次に人間の身体、五体の中央にあります体幹の働きについて書いてみます。

身体の幹ということで体幹と呼ばれるのだと思います。体幹は五体の中心であり、複雑な内部構造(内臓等)と精緻な組織構成を持っており、骨格も筋肉も重要な役割を担っていることはご存知のことです。

ここでペタンク投球時に関係する骨格と筋肉を調べてみると体幹部は実に多数の部位でいろいろと関わっていることがわかります。骨格でいえば体の中心を貫いている脊柱でしょう。上から言うと頸椎骨、胸椎骨、腰椎骨。24個の骨核が繋がっているのです。
これらの骨が投球時にどのように位置し、どのような働きをするかでボールが飛んでいく態様が変わっていくと思います。勿論、骨だけでなく筋肉の動きも重要な要素です。

 投球時、ボールを持った腕は肩を円の中心として大きな円運動をすることになります。そしてボールは円運動によって生じる遠心力で飛んでいきますので、円運動の中心である肩の空間的位置、即ち,体幹の骨格のフォームが投球軸の役割を安定して維持していないとボールの飛び方も同じように安定しないことになります。

そこでボールを持った腕が肩を中心に自由に大きく動けるようにしてこそ安定した円運動の動作を行い、遠心力が働らくと思います。 もし腕と肩と上半身を動かしてボールを投げれば肩を中心にした円運動の中心軸を動かすことになり遠心力を弱めます。結局は腕力だけでボールを投げることになります。腕力ずくめで投げれば、すぐに疲れが出て集中力を失うでしょう。

ナンバの考え方はこうです。腕の動きを大きくするには肩甲骨も一緒に動かすと腕の振りを大きく出来るということです。そこで肩周りの筋肉(僧帽筋、腱甲下筋、棘下筋等)を柔らかくし鎖骨を軸に肩甲骨と腕の振りを一緒にするという練習をしていきます。
                                             腕力が強くて
         肩も体も前のめりになってしまう。⇒

長くなりました。次回にします。
  
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Posted by ペタンクロウ at 18:56Comments(0)ペタンクの競技

2018年02月01日

審判の「トラの巻」

 今、スポーツの世界、特に審判の判断が大きく勝敗を左右する競技では審判行為の正確さが求められている。

 テニスではボールの着地点がライン上か否かをビデオの静止画面で公開され、その判断の正確さを検証している。野球でもホームランか二塁打か否かをビデオ画面を静止して判定している。 最近ではサッカーでもビデオ判定が採用されつつあるようだ。

 ペタンク競技でも審判行為がより正確さを図るためにビデオ判定が必要になるかもしれない。サークルを後ろ足で踏んだまま投球すれば違反だが、投球している選手がサークルを踏んだまま投球したという自覚がなければクレームが出る。こんな時にビデオの静止画面が決定的な判定となる。そんな時代が来るほどにペタンクの観客が増えればの話だが。

さてペタンクのルールが変わり、サッカー競技と同じように黄色、橙色、赤色の3段階のカードで違反通告がされることになった。

 競技規則第35条違反と表記されている条項は第6条、第10条、第16条、第18条、第21条、第26条、第32条である。審判員はこの条項を常に暗記して置き、ルール違反の選手に提示しなければいけない。従って審判員は常に競技試合を観察し監視し正確に判断判定しなければ不公平不公正の誹りを免れないことになる。この点では審判員の審判能力如何で試合進行が大きく左右されるということになる。

 そこで審判員の負担を少しでも軽減するために別紙のような「トラの巻」風のメモランダムを作ってみた。こうしておけば試合中、例えば審判員はメモを見て「サークルを踏んで投球したので第6条違反です。」と選手に黄色カードを掲示すれば選手からのクレームを避けることが出来るのではないだろうか。このメモは出来るだけ小さく胸ポケットに入る位の大きさのものが適当だと思う。
違反カードメモ








  

Posted by ペタンクロウ at 00:56Comments(0)ペタンクの競技

2018年01月27日

ペタンク競技の基本について考える(3)

「ナンバの姿勢」とは自然の姿勢ということで説明してきました。

小生の考える「ナンバ」の概念は「自然の姿勢」という意味合いと同時に最も「合理的な姿勢」という意味もあります。
ペタンクで投球する場合、身体の動きは主に下半身の姿勢というか、構えで決まるのではないでしょうか。
というのは、下半身の働きはボールを投げる上半身の腕の動きを助けることはあっても腕の動きを邪魔したり、マイナスになる余分な動きをしてはいけないと考えています。従って下半身の姿勢、構え、フォームというのは重要な要素と考えます。

同じボールを投げるスポーツでも野球、ソフトボールの投手や砲丸投げ等のゲームがありますが、何れの場合も下半身の鍛錬強化が言われています。

ペタンク競技の場合、700g前後の重さのボールを下手投げするので、下半身が安定していないとボールが飛ぶ時の大きな遠心力に負けて上半身が前に動いてしまいます。上半身が動くということは投球軸である肩先が前に突っ込むのです。その結果、ボールは殆ど目的地点の前に落ちるのです。

目的地点が6,7メートルの時と9,10メートルの時ではボールの重さが700gだとすると指先にかかる遠心力は30kg~50kgになります。
この遠心力に拮抗する求心力と言える筋力、体力、フォームを作っておかないと投球軸が動いてしまうと言うわけです。
 ティールの投球をした時、遠心力に負けて身体が突っ込み踵が上がってしまうのも投球軸が動いた証左だと思います。(モデル図)
下半身の役目は上半身の動きに左右されずに投球軸がぶれないように支えることだと考えています。そのためペタンクの投球では下半身の筋力とフォームを重視して鍛えることにしています。

ペタンクの投球(2)

  

Posted by ペタンクロウ at 00:17Comments(0)ペタンクの競技